私たちの身体には本来免疫が備わっており、外部からの刺激によって自律神経の活動が変化し、
それに伴い臓器や器官の働きが反射的に調節されるという機能があります。
鍼灸はその仕組みを利用したものです。
症状に合わせて経穴（ツボ）へ鍼灸を施し、わずかな刺激を与えることで自然治癒力を引き出して不調を改善に導きます。

“身体の内から健康を引き出すこと”。
それが、鍼灸の最大の特徴といえるでしょう。

鍼灸は“未病”の改善に効果が期待できる施術です。
未病とは、発病にはいたらないものの、健康な状態から離れつつあること。東洋医学では、五臓六腑はすべてつながっており、症状が軽いうちに不調の原因を見つけて本来の健康な状態を取り戻そうという考え方があります。

紀元前200年頃～220年頃にかけて編幕された中国の医学理論・鍼灸理論の書『黄帝内経素問（こうていだいけいそもん）』では、「聖人は未病を治す」と記されており、この頃からすでに予防の大切さが説かれていたと言われています。