夜尿症（おねしょ）と鍼灸

子供がおねしょで布団を汚した時に「寝る前にトイレ行かなかったの！」「（飲み物）をガブガブ飲むからおねしょするんでしょ！」などと怒っていませんか？

怒って治るのなら怒ればいいでしょう。
治りましたか？治っていませんよね。

怒るよりも対処していきませんか？

夜尿症とおねしょは、両方とも尿のコントロールに関する問題で、特に夜間に尿をコントロールできない状態を指します。

夜尿症は夜間に尿のコントロールが難しい状態を指し、原発性夜尿症や続発性夜尿症の両方を含む広い概念です。一方、おねしょは夜間にベッドにおしっこをしてしまう現象で、原発性夜尿症の一部として認識されることがあります。

夜尿症（夜間遺尿症）：
夜尿症は一般的に子供や高齢者に見られる問題で、夜間に睡眠中においても、本来なら起きている間に排尿を行うべき時間に尿をコントロールできない状態を指します。特に夜間に多くの尿を作り出すことが一因となっています。夜尿症には主に2つのタイプがあります。

原発性夜尿症と続発性夜尿症。

原発性夜尿症は、子供がまだ十分な尿のコントロールを身につけていないために起こるもので、成長とともに改善することが一般的です。

一方、続発性夜尿症は後に夜尿症の問題を発症する場合を指し、感染症、ストレス、膀胱の異常、神経系の問題などが原因となることがあります。

おねしょ（ベッドウェティング）：
おねしょも夜間に尿をコントロールできない状態を指しますが、特に子供が寝ている間にベッドにおしっこをしてしまうことを指します。したがって、おねしょは夜尿症の一つの形態です。

おねしょは原発性夜尿症の一部として認識されることがあります。つまり、原発性夜尿症に該当する場合、おねしょの症状が含まれることになります。ただし、夜尿症は原発性夜尿症だけでなく、続発性夜尿症も含む広い範囲の問題を指す場合もあります。

おねしょをしてしまうのは、原発性夜尿症の事が多いです。
成長に伴い段々と減っていくことが多いですが、そんな事を言っても布団を汚されると腹が立つ！となりますよね。
当院では、保護者の方のおねしょはいつまでやっていたのか必ずお聞きします。そんな事関係ないやろ！とムキになって言われるかもしれませんがとても大事な事なんです。

親子でよく似ている、電話の声が親子または兄弟姉妹の誰か分からないという経験を誰もが一度はしていますよね。
これは遺伝情報で起こる事です。つまり骨格も似るんです。だから親御さんのおねしょをしていた時期とお子さんのおねしょの治る時期も似る可能性が大なんです！！

だから怒っても治りません。むしろ怒ることで、続発性夜尿症の原因となりうるストレスを与えてしまいます。逆効果なんです。

まずは大人が出来る事から始めてみませんか？

おねしょをした子が何も思っていないと思いますか？
子供本人が1番「しまった」となっていますし、寝ているために排尿コントロールが出来ない不可抗力の事案なんです。

そんな時に「おむつ着けていいよ」と声かけをしてあげてください。
大っきくなったのにおむつなんてと思わずに。
自尊心を傷つけると思わないで大丈夫。失敗して怒られる方がよっぽど自尊心を踏み躙っています。

今は大人用のおむつもいっぱいあります。
上の子がおむつしてたら下の子が何か言わないかな？示しがつかないのでは？も気にしないでください。失敗を下の子の前で咎める方が問題ですから。

おむつを着用してくれて怒らない、怒られない関係になる方がお互いwin-winの関係になれますよ。

おむつも万能ではありません。
一定量を超えると漏れます。漏れて布団が濡れたら一緒やん！とならない為に第2防衛を用意しましょう。

防水シーツです。
今はネットでもホームセンター等でも購入可能ですので、布団の上にかけてしまいましょう。
防水シーツの上で寝るとゴワゴワして寝心地が悪いのでその上から普通のシーツをかけます。漏れて汚れて洗うのがシーツだけで済むとポジティブに捉えましょう。こちらのストレスが減ります。

日中は40℃に迫ろうかとしている今日この頃。
暑いからといってクーラーガンガン、アイスにジュースと身体の内外から冷やしすぎたり、甘いものを大量に摂るのは注意が必要です。

糖分を摂りすぎると身体を冷やす原因になる場合があります。

意外と汗っかきの子でも冷えている子は多いです。
レッグウォーマーと腹巻きはオススメ

小児はりやお灸を使って治療をしていきます。

ただ原発性夜尿症の様に成長と共に改善していくものには即効性は少ないと思います。
治療と一緒に保護者の方には上記のような事をお話しさせていただき、怒らないを実践してもらえるようにお願いしています。
ストレスを与えて続発性夜尿症にもなってしまうと元も子もないですので。

ストレスや冷えからの子は、怒られないや温めることで症状が落ち着く事があります。
当院では、冷え症状の子でじっと出来る場合、箱灸を施術させて頂く場合があります。

さいごに、失敗して1番傷ついているのはお子さん自身です。咎めても改善しません。
失敗が許される、許せる環境を作ってあげてください。
失敗したら怒られるなんてプレッシャーの中で眠りにつくなんて最悪でしかありません。

それでもなんとかと思った時は当院のトビラを叩いてみてください。